-子宮筋腫の集束超音波治療-


子宮筋腫の「集束超音波治療」

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍(しゅよう)で、30歳以上の女性の2から3割にあると言われています。子宮の内側にできたり、大きくなったりすると、出血による貧血や、周囲の臓器を圧迫して便秘や痛みなどを引き起こす。

従来は、子宮全体または筋腫だけを摘出する手術や、筋腫を大きくする女性ホルモンの働きを抑える薬物治療が行われてきました。


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子宮筋腫の「集束超音波治療」

集束超音波治療は、虫眼鏡で日光を1点に集める要領で、超音波を患部に集中して照射して筋腫を焼く方法です。熱エネルギーは、診断で使う超音波の3000から5000倍、温度は60から90度になり、筋腫組織を破壊します。

長所は、患部のみに超音波を当てるので、やけどなど皮膚や周囲の臓器への影響が少ないことです。それと手術と違い、入院しないで実施できることです。

患者は超音波を発する装置が埋め込まれた台に、うつぶせになります。MRI(磁気共鳴画像)で、筋腫の場所を確認しながら照射します。治療中は痛み止めを使いますが、熱さはほとんど感じないそうです。

対象は、筋腫の大きさが直径10センチ以下で、1回に治療できるのは3個までです。超音波の通り道を腸がじゃまする場合や、筋腫が背中に近い場所にあって装置から遠い場合は治療が難しいです。

再発の問題もあります。周囲の組織を傷つけないよう、筋腫の縁の部分は焼かないので、残った筋腫が増殖して再び大きくなる恐れがあるからです。症状が出れば、再治療を行うケースもあります。筋腫を完全に除去するのではなく、あくまで小さくして症状を和らげる治療だからです。

治療後も妊娠が可能かどうか確認するため、日本や欧米で、将来の妊娠・出産を希望する人を対象とした臨床試験が進んでいる。

子宮筋腫の治療には、ほかにも子宮に栄養を送る動脈をふさぐ「子宮動脈塞栓術(UAE)」もあり、選択肢が広がっています。


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